
1997年のカナダ映画「キューブ」。
無数のキューブ中に閉じ込められた6名が外を目指すという脱出系映画。
キューブは『罠』か『安全』かの2種類あり、ただ上下左右後前の接続部に描かれた数字の謎を解いて進むというもの。
『誤れば死』という緊張感が好きな方にはたまらない作品です。
なお、キューブシリーズは「キューブ ゼロ」と「キューブ2」を合わせて3つあり、
2007年のスペイン映画「キューブレッド Qube Red」はキューブシリーズではない単なるカス映画ですので注意を。
それでは、ここから『キューブ(映画)』のあらすじ・ネタバレ・感想を紹介していきます。
Contents
映画『キューブ(映画)』 のあらすじネタバレ
目が覚めるとそこは立方体の部屋の中だった。
色のついた壁があり、それぞれの面の中心には扉がある。
合計6人の男女が合流。
脱獄王の異名を持つ初老のレン。
警官のクエンティン。
医者のホロウェイ。
数学科の学生レブン
知的障害を持つカザン。
無気力だが何かを知っているワ―ス。
真っ先に即死級のギミックがあることを見抜いたレンはブーツを使ってギミックの有無を見分けていたが、
ブーツでは判別不可能なギミックにより死亡・・・。
残った5人は、キューブに割り振られている3桁3行の数字に素数が含まれているか否かで罠があることを推測。
順当にキューブを攻略していくのだが、不自然な言動を繰り返すワ―スが何かを知っていることを見抜き、
このキューブの正体を垣間見る・・・。
そして、数字が3次元の座標を示すデカルト座標を用いたものであると察し、光を見出すのだが・・・。
そうだとすると、このキューブの規模は想像を絶するほどの集合体であることを知る・・・。
謎解きの鍵である『素数』について
素数についてはその数以外で割ることができない数字のことです。
とある漫画では孤独な数字とも言われていますね。
作中では3桁の数字が3つ並んでおり、それぞれの数字を足して素数が含まれていた場合はトラップがあるというもの。
謎解きの鍵である『デカルト座標』について
ワ―スがこのキューブの関係者(外殻の作成担当)であると告白した際、キューブは17576室あるということが分かりました。
残った5人は絶望に打ちひしがられることになるが、キューブの固有番号はデカルト座標を指していると推測すると、
現在位置が分かるようになります。
希望を持ったものの、あり得ない数字が出てきてしまいこの説も間違っていることに気づき絶望してしまいます。
謎解きの鍵である『因数』について
中学2年生で習うあの『因数』で、『その数字を導く式の数字』のことです、
例えば『36』という数字。
これは『1×36』や『2×3×6』などで表すことができます。
作中ではこの因数の数でトラップが存在しているか否かが分かったのですが、かなり揉めることに・・・。
この揉め方も実に身勝手で人間ドラマ、人間心理を穿っており、見どころの一つであります。
キューブ(映画)の感想 密室系作品の良作。一番怖いのは人間
このキューブは一体だれが何のために?というそもそも的な話はともかく、めちゃくちゃ面白かった。
開始早々スタイリッシュなキューブ状の建物内で謎解きパズルのようなことをしてる男がいきなりバラバラになる。
『お前主人公じゃないんかい!?』
というショッキングな展開から始まります。
このキューブは安全地帯のキューブもあれば、初見殺しのギミック搭載のキューブもある。
安全か危険かの二択で、ギミックを避けたり、時にはギミックに対して真正面から突破したりするのだが、
やがてこのキューブは『少なくとも人間の生存可能時間内に突破は不可能』という規模の集合体であることを知ります。
この時の絶望感は半端じゃありませんでした。
物語の最初から最後まで異様なほど緊張感に包まれており、その結末についても納得がいくものでした。
最高にスリリングで知的なミステリーに挑みたい方には本当にお勧めできる作品。
余談になりますが、
キューブレッド(QUBE RED)というカス映画は、知名度を意識した作品でしょうね。
キューブレッドは時間を無駄にしたという謎の爽快感を味わいたい方にはお勧めの作品です。
タイトル | CUBE(キューブ) |
---|---|
ジャンル | スリル・密室 |
制作国 | カナダ |
上映時間 | 90分 |
日本公開 | なし |
監督 | ルイス・ピエドライータ ロドリゴ・ソペーニャ |
脚本 | ルイス・ピエドライータ ロドリゴ・ソペーニャ |