
2017年に全国公開された日本アニメの実写映画「氷菓」。
些細な謎を解いていく青春学園ミステリーで、
アニメについては神アニメと声高に唱えられているものの、
実写については誰一人望んでいなかったであろう作品。
いや、氷菓のシナリオ的には謎解きが基本なので実写になっても大きな問題は生じないはずなんですが、
原作氷菓を実写化するのではなく、アニメ氷菓を実写化するというのが大問題。
そして嫌な予感が的中してしまう・・・というのがこの実写版氷菓の特徴になります。
内容は順守で古典部密室の謎、図書室で毎週借りられる本の謎、そして『関谷純』の謎。
この記事ではあらすじを紹介しつつ、見どころ感想を述べていくものですが、
可能であれば実写は見ない方がいい。
理由は実写化あるあるのキャストミスマッチと二次元キャラを再現しようとした際の違和感。
この記事のこの冒頭で伝えたいのですが、
主演である広瀬アリスが絶妙かつ絶望的なミスマッチ。
確かに実写化にあたって千反田えるのビジュアルイメージに相応しいかもしれないんだけどね・・・・
この酷さは後述していきます。
このぺージでは『氷菓』のあらすじネタバレ・感想を紹介します!
日本アニメ実写映画『氷菓(実写)』 のあらすじネタバレ
最低限の労力で、最低限のことしかやらない主人公・折木奉太郎は
姉からの指示で廃部寸前の古典部に入部して古典部を存続するよう命じられる。
だが、古典部部室の鍵を開けると、そこには千反田えるがいた。
古典部は存続されたことで奉太郎は部室の鍵を千反田えるに渡して立ち去ろうとするのだが、
これはつまり、千反田えるは密室にいたということになる。
「私はなぜ閉じ込められていたのか。私気になります!」
一種の病気のような千反田えるに、奉太郎は数々の謎の解決を迫られ、神山高校文化祭『カンヤ祭』の謎に挑む・・・
日本アニメ実写映画『氷菓(実写)』 のネタバレ感想
内容はほぼアニメ通りの展開。
壁新聞部の喫煙先輩の件、伊原摩耶花の件が無かったくらいで、出会いや関谷純の謎解き、文化祭開催までやります。
アニメでも同じ道筋をたどってることになるので実写よりもアニメを見ることをお勧めしたい・・・。
なぜこんなことを言うかというと、
出来が悪いからです。
アニメのキャラクターを演じた役者はほんと可哀想だと思う。
いや、わかるよ。わかるんだよ?
ビジュアルや演技という面で可能な限りアニメに寄せたキャスティングだってことは。
でも寄せすぎて逆に気持ち悪くてめまいがする。
一番かわいそうなのは千反田えるを演じた広瀬アリスと福部里志を演じた岡山天音。
氷菓の魅力の一つに千反田えるの「私気になります!」というシーンがありますが、これがもう駄目。
思った以上に低い声、
笑顔なのに全く笑ってない目・・・。
笑顔なのに、なぜかマジ顔というその様に狂気すら感じる。
そして何より、
アニメの千反田えるは自分でも一生懸命謎について考えるのですが、
実写版の千反田えるにはそれを感じない。
見てるこっちはものすごい嫌悪感で「いいから腕離せよ。自分で考えろ」って跳ねのけたくなる。
広瀬アリスの演技の下手さが凄まじい。
はまり役の演技しか多分できないんじゃないだろうか・・・。
そう思うくらいに演技がひどい。
千反田えるという突飛なキャラクター性と相まって頭のネジが飛んだ異質な存在となった。
逆に、福部里志については、岡山天音の演技はとてもよかった。
原作をしっかりと読み込んで、福部里志のイメージをしっかりと自分の中で消化して表現しているのが伝わる。
だけどごめんなさい。ビジュアルが合わないです。
いや、絶妙に合うシーンはいくつかあるんだけど、物語が進んでいくと
いつも薄ら笑いを浮かべて、ドヤ顔して煽ってるやつって見えてしまう。
演技は上手だし、確かな実力を持っていると思うんですが、アニメの実写を演じるにはあまりビジュアル的に向いてないと思います。
総括すると、
別に実写である必要性が皆無だということ。
実写かというと、キャストの演技が一番の見せ所なのですが、それが広瀬アリスの演技で致命的なレベルにカスってる。
広瀬アリスは綺麗な人ですが、千反田えるというキャラクターを演じるにはまるで実力が足りていません。
狂気を感じさせるような「私気になります」
夢中になったら強引になるところは不快に映り、
夢見がちな部分は奇怪に映る・・・。
多分ここだけで相当なマイナスですね。
逆に言うとこの奇怪な千反田えるが実写版氷菓の最大に見どころと言えるかもしれません。
タイトル | 氷菓(実写) |
---|---|
ジャンル | 実写、ミステリー |
制作国 | 日本 |
上映時間 | 114分 |
日本公開日 | 2017年11月3日 |
監督 | 安里麻里 |
脚本/原作 | 安里麻里 |